nevergiveupnurseのブログ

日々死に物狂いで働いている男性看護師です。これまでたくさん失敗や挫折をしてきましたが、結果今は楽しく仕事することができています。意見や分からないことがあればどしどしコメントへ書いてください。分かる範囲でお答えさせていただきます。

現役看護師が解説する看護師国家試験  ㉕吸引について

こんにちは、毎日死に物狂いで仕事をしているNever give up nurseです。

 

今回は現役看護師である僕が仕事をしていると何でそうなるのか、原因は何か考えることが多くその経験から様々なことを学んだので、その学んだことを生かして看護師国家試験の問題について解説したいと思います。

今回のことが少しでも皆様のお役に立てればと思います。

 

問題25.気管内吸引の時間が長いと低下しやすいのはどれか

①血圧

②体温

③血糖

④動脈血酸素飽和度(SPO2)

 

 

答え.④

 

 

□解説

吸引は痰などの分泌物が十分に自己喀出できない患者さんに対して、鼻腔・口腔・気道からカテーテルを用いて機械的に分泌物を除去することをいいます。

気管内吸引では分泌物だけでなく気道内・肺胞内の酸素も吸引するため吸引時間が長くなると一時的に低酸素状態になるためSPO2は低下します。

①は重度の低酸素状態になると心臓の動きが弱くなり徐脈性PEA(電気信号があるだけで十分な心拍出量がない状態)になり血圧が低下することがあるが、まずSPO2が低下します。

②は吸引によって低下することはありません。

③は吸引によって低下することはありません。

 

■補足

吸引は病院ではよく行います

肺炎などの呼吸器疾患だけでなく心不全などの循環器疾患でも痰など分泌物が増加します。また、脳梗塞寝たきり、意識レベルが低下した方十分な自己喀痰ができず気道内や咽頭内に痰や分泌物が貯留しやすくなります

そのため、病院では吸引はとても大切でほぼ必ず行う技術と言ってもいいです

吸引を行う際は、吸引を行うときの注意点や合併症を理解しておくことが大切になります。

吸引を行う際の注意点

1.吸引を行う前に吸引が必要なのか、副雑音や湿性咳嗽はあるか、今のバイタルサインに異常がないかなどを確認し吸引するか判断することが必要です

◎バイタルサイン以外に口腔内に痰の貯留がある、湿性咳嗽や咽頭ゴロ音がある、気管や気管支に副雑音があるなどのことを確認することが必要です。

また、側臥位にしタッピングしたりし自己喀痰を促してみるのもいいと思います。

 

2.10~12Frの吸引カテーテルを用意し吸引圧を13~20kPa(100~150mmHg)に合わせます。そして、パルスオキシメーターや聴診器、PPEを用意します

吸引カテーテルが太かったり、吸引圧が強すぎると口腔内や鼻腔内、気管内を傷つけるリスクが高くなるため注意が必要です。

 

3.吸引を行う際は無菌操作を意識して吸引する必要があります。また、鼻腔から吸引する場合は吸引カテーテルを顔と垂直に鼻腔から挿入します

垂直に挿入することで鼻腔内を傷つけるリスクが低くなります。また吸引する際は吸引時間を10秒以内にし15秒以内に吸引を完了させる必要があります。

痰や分泌物が多く吸引に時間がかかる場合は複数に分けて吸引することが大切です

高齢の方既往に呼吸器疾患や心疾患がある方は吸引により低酸素血症になりやすく、不整脈になるリスクも高いため焦らず複数回に分けて行うことが大事です

吸引の合併症

①口腔・鼻腔・気管支粘膜の損傷

②低酸素血症

③呼吸変動

④頻脈・徐脈、不整脈

 

4.吸引中だけでなく吸引後も呼吸状態や呼吸音、副雑音の有無、SPO2、脈拍や脈圧も一緒に確認することが大切です

 

吸引はリスクが高く確認を怠ったりすると状態が急変しやすい可能性が高いですが入院している患者さんには必ずと言っていいほど必要な技術なので注意するところや合併症、合併症が起きた時の対応などを理解しておくといいと思います